数学B

Math
Author

Serika Yuzuki

Published

December 14, 2023

1

難易度 所要時間
B 30分

問題

\(a\) を奇数として、 \(a\) と共通因数を持たない整数 \(b\) を考える。

\[ a_n + \sqrt{2} b_n = (a + \sqrt{2} b)^n \]

となるような整数列 \(a_n, b_n\) を考える。このとき、\(a_n, b_n\) は互いに素であることを示せ。

解答

\[\begin{align*} a_{n+1} + \sqrt{2} b_{n+1} &= (a + \sqrt{2} b)(a_n + \sqrt{2} b_n) \\ &= (a a_n + 2 b b_n) + \sqrt{2} (a b_n + b a_n) \end{align*}\]

なので、

\[\begin{align*} a_{n+1} &= a a_n + 2 b b_n \\ b_{n+1} &= a b_n + b a_n \end{align*}\]

とわかる。上の式から、\(a_{n+1}\)\(\lambda \times a_n + \mu \times b_n\) の形にかけて、ゆえに \(a_{n+1}|\gcd (a_n,b_n)\) とわかる。同様にして、 \(b_{n+1}|\gcd (a_n,b_n)\) とわかる。よって、

\[ \gcd (a_{n+1}, b_{n+1}) | \gcd (a_n, b_n) \]

が成り立つ。

この時次の式を考える。

\[ a_n^2 - 2b_n^2 = (a^2-2b^2)^n \]

このことから、 \(a_n,b_n\) の共通素因数の一つを \(c\) にしたとき、 \(c|a^2-2b^2\) となる。

ここで、 \(\gcd (a_{n+1}, b_{n+1}) | \gcd (a_n, b_n)\) より、 \(c|\gcd (a_{n-1},b_{n-1})\) となる。つまり、 \(c\)\(a_{n-1},b_{n-1}\) の共通因数でもある。

このことを繰り返すことで、 \(c\)\(a_1,b_1\) の共通因数でもある。しかし、 \(a_1,b_1\) は互いに素なので、 \(c=1\) となる。よって、 \(a_n,b_n\) は互いに素である。

2

難易度 所要時間
B 15(30)分

問題

3辺 \(AB,AD,AE\) の長さがそれぞれ \(a,b,c\) の直方体 \(ABCD-EFHG\) がある。この時 \(\triangle AFH\) を含む面を \(\pi\) とする。\(ABCD-EFGH\) ないの点 \(P\) から \(\pi\) に下ろした垂線の足を \(Q\) とする。このとき、 \(Q\) の取りうる位置の面積を求めよ。

解答

3

難易度 所要時間
A 20分

問題

正方形 \(ABCD\) の辺上を除く内部に \(PA \perp PB\) となる点 \(P\) がある。 \(\overrightarrow{PC} = x\overrightarrow{PA} + y\overrightarrow{PB}\) となるとき、\(x+y\) の最大値を求めよ。

解答

4

難易度 所要時間
C 30 分

問題

次のように決められた数列 \(\{a_n\}\) がある。

\[ a_1=2, \quad a_{n+1} = \frac{2+a_n}{1-2a_n} \]

このとき、 \(a_n\) は決して \(0,1/2\) の値をとらず、さらに全ての値が異なることを示せ。

解答

\(a_n = p_n/q_n\) という既約分数で表すことにする。このとき、

\[ \frac{p_{n+1} }{ q_{n+1} } = \frac{2 + \frac{p_n}{q_n}}{1 - 2 \frac{p_n}{q_n}} = \frac{2q_n + p_n}{q_n - 2p_n} \]

ここで、 \(q_{n+1}| q_n - 2p_n\) となることから、 \(q_1\) と合わせて、 \(\{q_n\}\) は常に奇数とわかるので、 \(a_n \neq 1/2\)

\(\tan \theta = 2\) としたとき、 \(a_n = \tan (n \theta)\) となることは容易にわかる。

となるが、 \(\tan (n+1) \theta\) が定義できないような値になるが、 \(\{\}\) \(n\) は存在しない。

次に、 \(m\)\(a_m=0\) となる最小の整数として、 \(m\) が偶数の時、 \(a_{m/2} = 0\) となって矛盾。 \(m\) が奇数の場合は、 \(a_{m-1} = 2\) となるが、 \(a_{(m-1)/2}\) が計算によって無理数とわかるので矛盾。

最後に \(a_n=a_m\) としたとき、 \(a_{n-m}=0\) と計算されるので矛盾。

5

難易度 所要時間
B+ 20分

問題

\(a_1=1, a_2=7\) として、次のような漸化式を満たす数列 \(\{a_n\}\) を考える。

\[ a_{n+2} = \frac{a_{n+1}^2 - 1}{a_n} \]

この時、 \(9a_na_{n+1}+1\) が平方数となるような \(n\) の値をすべて求めよ。

解答

\(a_{n+2}\)\(a_{n+1}, a_n\) によるので、それらの線型結合で表せると考える。この手法は、分数型の漸化式でしばしば使われるものである。 \(a_{n+2} = c_1 a_{n+1} + c_2 a_n\) となるような \(c_1,c_2\) を考える。

初項を代入して計算してやれば、 \(c_1 = 7, c_2 = -1\) となることがわかる。ただしこれは一般の \(a_n\) についてはわからないので、 \(b_{n+2} = 7b_{n+1} - b_n\) と新しい数列を考える。

$kn+1 $ で \(a_k=b_k\) が成り立つと想定して、

\[\begin{aligned} a_{n+1} &= \frac{b_{n+1}^2 - 1}{b_n} = \frac{(7b_n - b_{n-1})^2 - 1}{b_n} \\ &= \frac{49b_n^2 - 14b_nb_{n-1} + b_{n-1}^2 - 1}{b_n} \\ &= 49b_n - 14b_{n-1} + \frac{b_{n-1}^2 - 1}{b_n} \\ &= 49b_n - 14b_{n-1} + b_{n-2} \\ &= 7a_n - b_{n-1} \\ &= b_{n+2} \end{aligned}\]

と帰納的に示されるので、 \(a_n=b_n\) となることがわかる。ここで

\[ 9a_{k}{k+1}+1 = (a_k+a_{k+1})^2 \]

であることも帰納的に示される。

6

難易度 所要時間
C 20分

問題

\(a_1=2,a_2=5\) として、次のような漸化式を満たす数列 \(\{a_n\}\) を考える。

\[ a_{n+2}=(2-n^2)a_{n+1}+(2+n^2)a_n \]

この時、 \(a_p a_q = a_r\) となるような正整数 \(p,q,r\) の組は存在するか。存在する場合、全て求めよ。

解答

\(a_k \equiv a_{k+1} \equiv 2 \pmod{3}\) とすると、 \(a_{k+2} \equiv 2 \pmod{3}\) となることがわかる。ここで、 \(a_1 \equiv 2 \pmod{3}, a_2 \equiv 2 \pmod{3}\) であることから、 \(a_n \equiv 2 \pmod{3}\) であることがわかる。ゆえに \(a_p a_q = a_r\) となるような正整数は存在しない。

3

難易度 所要時間
A 20分

問題

解答

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