材料統計力学

University
2024
Author

Serika Yuzuki

Published

November 29, 2024

\[ \require{physics} \require{mhchem} \require{ams} \]

講義内で重要そうだった部分

等重率の原理

孤立系において、微視的状態はどの状態にあることも同様に確からしい。

過去問まとめ

2007年度

注意:B側の問題だけです。

問1

\[ \begin{aligned} \dd U &= T \dd S - P \dd V \\ \dd F &= -S \dd T - P \dd V \\ \dd G &= -S \dd T + V \dd P \end{aligned} \]

ここら辺について頭に入れておく

性質 ミクロカノニカル カノニカル グランドカノニカル
状態 外界から独立している 周囲と熱平衡 外界とやり取りがある
エネルギー 一定(断熱) やり取りあり(等温) やり取りあり(等温)
粒子数 一定 一定 やり取りあり
特徴量 \(U\) \(F\) \(G\)

問2

記号 物理量 説明
\(S\) エントロピー 乱雑さを示す状態量 \(k_B\ln W\)
\(k_B\) ボルツマン定数
\(W\) 状態の数 系のエネルギーが等しい微視状態の総数
\(F\) ヘルムホルツエネルギー 等温条件下で取り出し可能なエネルギー量
\(\beta\) 逆温度 \(1/k_BT\) 温度の逆数として定義される量
\(Z\) 分配関数 カノニカル分布の規格化定数
\(J\) グランドポテンシャル 系における可能な状態の分布
\(\Xi\) 大分配関数 グランドポテンシャルに関連する量

問3

  1. はただ単に確率の問題を解くだけ。ここで、 \(W_N(M) = {}_N \mathrm{H}_M = \binom{M+N-1}{M}\) ということに注意した方がいい。
  1. 求める確率は \(\frac{W_{N-1}(M-n)}{W_N(M)}\) であり、 \(m = M/N\) を使えば、

\[ \frac{1}{m+1} \left( \frac{m}{m+1} \right)^n \]

\[ \frac{m}{1+m}=\frac{M}{M+N} = \exp \qty(-\frac{\hbar \omega}{k_BT}) \]

問4

不明瞭なので、解答は不確かです。

問題自体は指示している通りに積分計算をすればいい。

分配関数とかについて軽くまとめる。かなり我流な考え方なので注意してください。

ある何らかの力が働いている系があ流として、そこでは圧力が定義可能である。 \(P=NkT\) となるわけだが、この系のうち、あるエネルギー \(E\) 以上を取る粒子が \(n\) 個存在してるとしたら、その割合は、 PE が圧力を超えていく確立に等しくて、 \(-n\dd P.E. = \dd P = kT \dd n\)\(n\propto \exp(-P.E./kT)\) になるわけだけど、これを正規化するために \(Z = \sum \exp(-P.E./kT)\) をやっている。

で、この \(Z\) 自体を弄り回して \(T\) 関連の量を求めることもできる。

  1. 分配関数は

\[ \begin{aligned} Z = &\eval{\frac{1}{N!}}_{\text{粒子については区別しない}} \\ &\eval{\sum_{n_x} \sum_{n_y} \sum_{n_z}}_{x,y,z\text{方向全て}} \\ &\exp \qty(-\frac{1}{k_BT} \eval{\sum_i}_{N個} \frac{h^2}{2mL^2} (n_x^2+n_y^2+n_z^2)) \\ = & \frac{1}{N!} \qty(\sum_n \exp(-\frac{\beta h^2}{2mL^2}n^2))^{3N} \\ = & \frac{V^N}{h^{3N}N!} \qty(\frac{2\pi m}{\beta})^{3N/2} \end{aligned} \]

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